DAITO KASEI

SUSTAINABILITY

セルロースから作ったビーズで、プラスチック汚染解消を目指す

 

 

 

セルロビーズの開発

 

 

 

私たち大東化成工業は海外展開が進むにつれ、かねてよりEUの化粧品メーカーより天然由来化粧品原料が望まれる時代になることを提言されていました。このような状況に対応するため、2002年に天然木材セルロースを原料とする球状粉体の技術を導入し、2004年には工業化に成功しました。この球状粉体は「CELLULOBEADS」と命名されました。天然木材セルロースを原料としているため、「CELLULOBEADS」はその保湿性によりしっとりとした感触を与え、さらに球状のためスルスルした使用感を与える原料として化粧料に配合されるようになりました。

 

 

一方「CELLULOBEADS」の誕生と時がかさなるように、国際的な世論として地球温暖化を含む環境破壊・環境汚染の問題が大きくとりあげられるようになってきました。

2015年9月には、国連総会で「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals, SDGs)が採択され、17のグローバル目標と169の達成基準が具体的行動指針として発表され、化粧品業界においてもこの行動指針に従う原料の要求が高まってきました。

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

とりわけ、海洋汚染の問題として、マイクロプラスチックビーズ(5mm以下の固形プラスチック粒子)の排出されて分解されずに海洋中に蓄積され、それを魚介類や海鳥、プランクトンが誤飲し、しいては人間の体内に摂取され健康に害をおよぼすことが報告されています。化粧品業界においては、プラスチック製粉体(マイクロプラスチックビーズ)を配合した化粧料が広く使用されており、これが海洋汚染につながっている可能性が大きくとりあげられています。

 

 

 

 

このようなSDGsの指針に沿うようにクローズアップされてきたのが「CELLULOBEADS」です。「CELLULOBEADS」はEU規格にあう生分解性を示すため、海洋に排出されても分解されます。化粧品用のプラスチック製粉体の代替としての候補としてさらに脚光をあびる原料が「CELLULOBEADS」です。

 

 

このため、私たち大東化成工業は現状使われているプラスチック製粉体の用途を考え、洗顔料に配合される大粒子径のものから、メークアップ化粧料に感触の良さやソフトフォーカス効果を付与できる小粒子のものまで(数μm~500μm,) のラインナップをそろえて市場に提供することにしました。「海洋汚染マイクロプラスチックビーズ」を「CELLULOBEADS」に少しでもおきかえることにより、私たち大東化成工業はSDGsに貢献できることを心より期待しております。

 

このように、私たち大東化成工業は「これまでの世の中になかったものを作る」、「まったく新しい素材を開発する」という挑戦のスピットの中に、持続可能な世界を創る精神をかけあわせる努力を続けます。