DAITO KASEI

SUSTAINABILITY

世界各国のニーズにこたえるために

 

 

 てらさか はやと寺坂 勇人

わき  けいすけ脇  圭佑

 
Interview
 
大東化成が日本で培った技術、製品の品質の高さ。
これらを海外に発信し、事業を展開していく営業スタッフが
これからのビジョンを語った。
 

世界のニーズをキャッチし、国、地域の特性に合わせ提案する。

 

大東化成は、化学品メーカーとして、国内外多くのお客様と取引させていただいており、特に主力である化粧品原料の部門では、近年海外への展開が大きくなってきました。10年以上前は売り上げが50億円で、内訳が国内7割、海外3割という比率だったのですが、最近はこの比率が逆転しています。

2010年以降、海外からの需要もより一層高まり、海外での事業所・製造拠点を設置し、対応を進めて参りました。同年〈大東化成ヨーロッパ〉をフランスに設立、その後2012年に中国に大東化成チャイナ、2015年にフランスに工場をつくり、2018年にはタイへ東南アジアの代理店と合弁で処方開発拠点を設立し、世界各国の顧客のニーズに対応すべく、処方提案、技術サポートを中心に製品だけでなく、テクニカルサポートも付加価値として実施できるような体制を整えました。今後も日本で技術を伸ばし、その技術を海外に広めていきます。

 
 

 

 

日本の技術ももちろんですが、化粧品業界は長らく欧米諸国によってリードされてきました。近年は、韓国、中国、インド、東南アジアの国々も力を伸ばしてきています。それらの国々における経済発展、人口増加や女性の社会進出などにより、購買層が刺激され、新たに化粧品産業に参入する企業も増えてきています。

 

 

 

また、アメリカ、特にヨーロッパでの製造規制が厳しいことから製品の品質の高さがうかがえます。海外のユーザーはナチュラル志向や動物愛護の視点、添加物に抵抗がある人が多く、天然由来の製品が受け入れられるのです。だからこそこれら先進国で化粧品が発展し、それが各国に流れていくわけです。

 

売れている化粧品も国、地域によって異なります。例えば、ファンデーション。日本のように湿度の高い気候ではパウダーが主流なのですが、比較的乾燥しているフランスやアメリカなどの国ではパウダーよりもリキッド

のファンデーションが売れ筋です。

 

 

 

このように化粧品に求められる機能が国・地域によって異なった場合、同じものを提案してもすべてが受け入れられるわけではありません。私たち営業はそれぞれの国、地域によって求められるニーズに合わせてご提案を行います。営業は世界のトレンドをキャッチする能力も必要不可欠です。加えて、豊富な専門知識とメーカーのコアなコンセプトを踏まえた的確な提案力も求められるので、お客様の要望に応えられるよう、様々なアイデアをストックしています。

 
 
 
 

〈GLOBAL CHALLENGE SUMMIT〉を実施することの意義。

 

 

弊社では定期的に〈GLOBAL CHALLENGE SUMMIT〉を開催しています。2日にわたって行われ、毎回テーマが変わります。この会合ではまず、各地域の実績と販売傾向を話し合い、その中で大手化粧品メーカーなどトレンドを確認します。流行は移り変わっていくものではなく、回り巡ってくるのが化粧品です。今ヨーロッパでは流行しているものが、将来アジアで流行するかもしれない~ありとあらゆる可能性を排除せず、潮流を読むことが私たちの仕事には重要だと考えています。

 

 

また、このミーティングでは新製品や研究開発状況の報告があり、各国規制状況についても情報が共有されます。これからの商品開発や販売戦略についてディスカッションすることも多く、メールや電話だけでなく、Face-to-Faceのミーティングを行うことによって、互いに刺激しあい、切磋琢磨することで、社員のモチベーションも向上していくと思います。今のところずっと日本で開催してきたのですが、これからは海外での実施も視野に入れています。

 

私たち営業が、今後海外でさらに製品販売を拡大するためには、その国、市場を知っていることが大前提になります。〈GLOBAL CHALLENGE SUMMIT〉は、販売戦略の対象となる国・地域におけるマーケットシェアなどの情報を共有することができる貴重な機会にもなっています。

 

 

 

 

日本の化粧品原料メーカーとして、世界に発信すべきこと。

 

とある商社様が主催となり開かれる〈リージョナルセミナー〉というものもあります。タイにある我々の処方開発拠点に東南アジアを中心とした各国の顧客を招き、製品に関する講義を開いたり、世界各国のトレンドを紹介しながら、実際にそれらの試作も行います。

 

化粧品業界で成長が著しい地域は、東南アジアです。私たちが足を運ぶ回数は限られてくるので、このような同じ場所、同じタイミングで、多数の企業相手にお話をできるのはまたとない貴重な機会なのです。

 

 

 

 

タイやインドネシアの新規企業が化粧品業界に参入し始めている状況ですが、インドやフィリピン、マレーシアはまだまだ未知の部分が多く手つかずの地域もあります。そういった果てしない可能性が海外には転がっています。東南アジアに限らず、可能性が無限に広がっている海外市場に飛び出し、新たな提案と共に市場を作り上げていくのが海外営業の醍醐味。大東化成の技術や生産体制に自信をもって日本品質の製品を各地に展開してまいります。

 

 

海外での営業活動は、言葉・文化の異なる人々との対話から始まります。なかなか通じなかった思いが伝わったときは、次への自信につながっていきます。何よりも大東化成の技術力・品質が認められるのは、日本品質が海外で受け入れられたということ。結果的に海外のお客様に日本、また日本人を好意的に受け止めていただくことができると、自分の仕事に誇りを持つことができますし、何かしら社会のお役に立てたのではないかなと嬉しく感じますね。

 

 

 

大東化成は長きにわたり、化粧品に使われる粉体の表面処理のリーディングカンパニーとして、その技術を追求してきました

近年、化粧品原料とりわけ表面処理粉体の市場には多くの企業が参入してきていますが、私たちは長年の経験と確かな技術開発力をもって、高品質な製品を世界にお届けしていきたいと考えています。